12月17日に最終回を迎えるドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』(フジテレビ系)。妖艶なストリッパー・リカを演じて存在感を見せたのが、二階堂ふみ(31)だ。近年は『SHOGUN 将軍』(Disney+、2024年)への出演やカズレーザーとの結婚も話題になった。

 12歳の頃に地元・沖縄でスカウトされ、高校生になるタイミングで上京。その後、20代になると……。(全2回の2回目/はじめから読む

Disney+配信のドラマ『SHOGUN 将軍』ジャパンプレミア試写会に登壇した二階堂ふみ ©時事通信フォト

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 二階堂ふみは20歳になると、自分にできることはないかと考え、児童養護施設での活動を始めた。この頃に出演したのが、戦時中を生きる女性の姿を描いた『この国の空』(2015年)である。

 苛烈な沖縄戦を経験した祖母は、戦争について積極的に語ることはなかったが、二階堂自身は戦争を意識しながら映画を観ることが多かったという(『文學界』2015年9月号)。

映画『この国の空』(2015年公開)

一番の「アイコン」だった祖母との別れ

 ファッショナブルだった祖母は、幼い頃から二階堂にとって一番の「アイコン」だった(VOGUE JAPAN 2024年5月30日)。上京した彼女を応援し続け、母親との間を祖母が取り持ったこともあった。今も祖母のおさがりの服を大切に着ている。

 音楽と戦争をテーマにした朝ドラ『エール』のオーディションに臨んだのも、祖母が音楽を聴くと楽しそうな顔をしていたから。このとき、祖母はアルツハイマーを発症していた。

NHK朝ドラ『エール』(2020年)

 その後、2022年に他界。二階堂は祖母の思いを受け継いでいきたいと語っている。

「そういう祖母の優しい生き様みたいなものが、自分もそういう優しさを広げていけるようになれたらいいよなって本当思って」(『アナザースカイ』2023年10月21日)