M-1グランプリ創設者の引退から14年。69歳になった島田紳助は、なお現役さながらの輝きを放っていた。サイバーエージェント創業者(現会長)の藤田晋氏が招かれた“誕生日パーティ”は、8時間に及ぶ圧巻のエンタメ空間。恐怖の罰ゲームまで用意された宴で、藤田氏が目撃した「衝撃の光景」とは何だったのか。累計7万部(電子書籍含む)を突破した話題のビジネス書『勝負眼 「押し引き」を見極める思考と技術』(文藝春秋)より一部抜粋してお届けする。
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島田紳助さんの「すごい誕生日会」に潜入セリ!
2025年3月23日日曜の夜、私は大阪の北新地にいた。島田紳助さんの誕生日を祝う会に出席するためだ。以前から「すごい誕生日会」と話には聞いていたんだけど、コロナで中断していたのもあって、参加させてもらうのは私は初だった。
結論から言うと、度肝を抜かれた。2部構成で18時から26時までの約8時間。圧巻のショーに魅了され、紳助さんのトークに最初から最後まで爆笑し、時が経つのを忘れ、これぞエンターテインメントだと唸らされた。本当に誇張でもお世辞でもないんだけど、翌日69歳になるはずの紳助さんはまるで昨日引退したばかりかと思うほど、顔はツヤツヤ、喋りと動きはキレキレだった。当日はもちろん写真・動画撮影、SNSへの投稿は禁止。
ところが、会の最中、紳助さんが私の席へ来て、「藤田くんは文春に書いてもええよ」と言ってくれた。ありがたいことに、紳助さんはこの連載の愛読者なのだ。その時は思わず戸惑って、「え?(笑)」とだけ返したけど、翌朝帰りの新幹線の中で、前日の楽しかった会を振り返りながら、ふと思った。折角だから、文春記者でも潜入不可能であろう当日の様子を、ルポ風に書いてみようかなと。
