「プレハブの2階に一人で住み込みしていたから、どうしても仕事が終わって帰ってくると夜つまらないじゃないですか。そうすると綾瀬のほうに戻って夜遊びですよね。原付で綾瀬と行き来する状況がしばらく続いて、だんだん遊びのほうが面白くなりだして、仕事も行かなくなったんですね。それで仕事も辞めちゃって、地元の連中と遊ぶようになりました」
不良仲間とバイク窃盗や恐喝に手を染めるようになる。1980年代の綾瀬駅周辺は非行少年たちの溜まり場で、少年どうしや対立する暴走族の喧嘩が度々起きていた。
女の子を騙して車に乗せてホテルに連れ込んじゃう
主犯格Aや準主犯格Bは中学校の先輩だったが、深いつき合いはなかった。ところが、事件の1、2カ月前に急速に距離が近づく。
「悪いことをして遊んでいて、暴走族をやりたいということもあって、でもそういうのは一人じゃ何もできないじゃないですか。たまたまB君がそういうのを旗揚げするというのがあって、一緒に行動するようになったんですよ。B君は喧嘩とか結構強くて、一緒にいて損はないんじゃないかなと」
AやBはこのころから子分格のCの自宅に頻繁に出入りするようになっていた。Cの自宅は強力な磁場となって、Fもその磁力に抗えなかった。
「少なくとも仲間という意識はなかったですね。関わり出しちゃうとA君は引きずり回すというか、行かなくなると今度は自分がとばっちりを受けるので。『俺を避けているのかよ』みたいな。逆ギレじゃないですけどそういうのがあるんで、言われたらしょうがなく聞くしかないという」
「みんなしょうがないからとズルズルつるみだしちゃって、集まっている連中が連中なんで遊びにしても悪いことばっかりで。洋服がほしいからといって強盗に入る、ナンパしに行こうぜと言って女の子を騙して車に乗せてホテルに連れ込んじゃうみたいな」
「行くぞと言われたら、嫌とは言えないんですよね。嫌と言った時点で仲間だった人が一気に敵に回っちゃいますから。とくにA君とかB君は絶対に敵に回してはマズイという頭がありましたから、行けと言われたら『えーマジですか』と嫌な素振りは見せるんですけど、『何だオメエ嫌なのかよ』という言われ方をされちゃうと『わかりました、じゃあ行きます』と従うしかない感じでした」
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