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しかし菊山先生ら東京女子医大のチームが進めるのは、そこから1歩踏み込んだ診察と治療である。膵臓がんを0期で発見して、膵臓の全摘出を含めた適切な処置ができれば、5年生存率は飛躍的に上昇することになる。
それでは膵臓がんの0期発見とはどういうことなのか。菊山先生の説明を聞いてみよう。
「膵臓がんはまず膵管内部の上皮粘膜にできることが判っています。0期とはその膵管の表面にだけある状態で、これは超音波内視鏡検査やMRI検査では分からない。目に見えるがんになる手前の段階です。がんが目に見えるというのは、膵管から外に出て周囲組織に広がった状態のことです。そうなるとどんなに小さくても周囲に広がっていく進行性の浸潤がんになっている。必ず転移しますし、すでに転移している可能性も高いです」
ステージ1でも5年生存率が50%となる理由はそこにある。膵臓は体の背面部の胃の裏側にあることから、単純なエコー検査ではなかなか病変が見つかりにくいし、見つかった時にはすでに転移していて、手遅れとなるケースが多いのもそういう事情があるからだ。
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この菊山先生の診察を受けた時から、私の膵臓がんの0期発見への道はスタートしたのだが、まずは私がなぜこの0期発見にたどり着いたのか。その道筋も説明しておかなければならないだろう。
