「本当は競馬なんか興味ないんだろ」と言われたことも…

――もともと競馬はお好きだったんですか?

姫野 小さい頃から乗馬をやっていたんですけど、乗馬クラブにいる人たちは基本的にみなさん競馬好きなんですよね。その影響で私も興味を持つようになりました。

――乗馬はいつからやっているのでしょうか。

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姫野 12歳から今も続けているので、もう16年になります。もともとは勉強とスポーツの両方とも自信をつけたいと思っていて、でもあまり身長が伸びなかったのでバスケやバレーは選択肢に入らなかったんですよね。それなら乗馬はどうか、と勧められたのが最初のきっかけです。……というのは本当なんですけど、それとディズニー・プリンセスって馬に乗っているから、それへの憧れもありました(笑)。

姫野みなみさん(写真:本人提供)

ウィナーズレディになった“きっかけ”

――ウィナーズレディには、どうやってなるのでしょうか。オーディションがあったとか?

姫野 公募はしていないんですよ。よく「ウィナーズレディはJRAの職員なの?」と聞かれますし、私も以前は「看板を持ったお姉さんがいるんだな」くらいの認識でした。私は競馬に関するメディアの仕事をずっとしたいと思っていて、競馬番組のキャスターや実況アナウンサーをめざしていたんですけど、残念ながら落ちてしまいました。それでも「競馬にかかわる仕事がしたい」と周囲に伝えていたんです。そしたら、事務所の方が競馬関係者から「ウィナーズレディという仕事があるよ」と教えてもらいました。

――はじめてウィナーズレディの仕事をされたときは、いかがでしたか?

姫野 すごくテンションが上がりました。ウイナーズ・サークルには関係者(馬主、調教師、騎手など)が全員勢揃いしていて、みなさん本当に嬉しそうにしているので、そういった場に立ち会えるのはありがたいです。普通に競馬を見ているだけだったら、口取り式なんてめったに入れないですし。GIのときはパドックからすごい熱気で盛り上がるので、「みんな本当に競馬を愛しているんだな」と伝わってきて感激します。私は2022年の9月がウィナーズレディとしての初舞台だったんですけど、おばあちゃんになるまで続けたいくらいです(笑)。

――ファンの方の反応はいかがでしたか?

姫野 じつは最初の頃は、アンチコメントがいっぱい来ていたんです。

姫野みなみさん ©石川啓次/文藝春秋

――それはどのようなものでしたか?

姫野 「本当は競馬なんか興味ないんだろ」とよく言われました。アイドルが麻雀やパチンコなどの番組に出演することはよく目にすると思いますけど、その一種だと思われたのかもしれません。