今年もいよいよ師走の大一番・有馬記念が迫ってきた。2025年は競馬の世界で夢を追い続ける人々を描いたTVドラマ『ザ・ロイヤルファミリー』(TBS系)がヒットし、さらにフォーエバーヤングが日本馬として初めて米ブリーダーズカップ・クラシックに勝利したこともあって、競馬界全体が例年以上の盛り上がりを見せた。
その有馬記念の舞台となる中山競馬場で、レース後の歓喜の瞬間を彩る“華”をご存知だろうか。それがウィナーズレディである。だが、この役割には当初「競馬のこと知っているの?」などといった懐疑的な目も向けられたという。
23歳でグラビアデビュー、24歳からウィナーズレディのお仕事を始めた姫野みなみさんに、ウィナーズレディとはどのような存在なのか、さらには彼女の競馬への思いをうかがった。(全2回の1回目/つづきを読む)
「競馬場の華」としてのお仕事
――ウィナーズレディとはどのようなお仕事ですか?
姫野みなみさん(以下、姫野) レース後にウイナーズ・サークルで口取り式(勝利馬を表彰する記念撮影)をするときに、「優勝おめでとうございます」などのメッセージの入ったプラカードを掲げることが一番の仕事です。それから特別競走では、競走馬がパドックに入場する前に、レースナンバーを掲げて周回しています。
――格闘技のラウンドガールみたいな?
姫野 そうですね。もともと10年以上前からウィナーズレディは中山競馬場で活動していたんですけど、パドックを周回するようになったのは2023年から。東京競馬場でも活動するようになったのは2024年からなんですよ。東京競馬場では、中山馬主協会に所属する馬主の所有馬が勝利した場合のみ口取り式に参加します。少しずつ活動の幅を広げている最中ですね。私自身は2022年からウィナーズレディとなり、現在は私を含めた4人で活動しています。
――騎手の場合、パドックでファンのヤジに返答したら、公正競馬を害する可能性があるとして罰せられることもあります。パドックやウイナーズ・サークルでウィナーズレディに声をかけてもいいんでしょうか?
姫野 それは全然大丈夫ですよ。馬券も購入できます。私たちが走るわけじゃないですからね。今はファンの方と間近でふれあうことは難しくなっていますけど、手を振ってくれたら振り返すことはできます。私たちがパドックを周回するときは競走馬も騎手もまだ入場していないので、むしろ手を振ってもらえたら嬉しいです。
