ただ、ここ数年はコロナ禍もあって、帰省せずに済んでいたんです。でも、子供が生まれてから、『そろそろ顔を出しておきたい』と夫に懇願されて。
仕方なく、帰省の条件として『子どもの世話があるから絶対に送迎はしない』『こき使われたらすぐに帰る』と夫に約束させ、義実家にも伝えるよう言っておきました」
妻を「無料タクシー」扱いして“離婚案件”に発展
しかし当日、その約束はあっけなく破られる。
「宴会が始まって少しすると、義母が当たり前のように『お客さんが駅に着いたみたいだから迎えに行ってきて』と言い出したんです。
私が『いや、息子がいるので……』と断ろうとすると、すでにほろ酔いの夫が『いいよいいよ、子どもは俺が見てるから』と安請け合いして。怒りで震えましたが、その場で喧嘩するわけにもいかず、仕方なく客を迎えに行きました。
そして戻ってきたら……。夫は酔っ払って話し込んでいて、放置された息子は部屋の隅にあるストーブの近くに。その瞬間、私のなかで何かがプツンと切れました。息子を抱きかかえ、そのまま荷物をまとめて、自分の運転で自宅へ帰りました」
ところが、事態はそれだけで終わらなかった。翌日も実家に残った夫から、彼女をさらに失望させるメッセージが届く。
「夫からLINEが来て、『母さんが、夜に送れなくなったせいで客に申し訳が立たなくなった、みんなに謝ってくれって』と。もう、サーッと血が冷めていきました。もうどうにでもなれと、夫には『実家に帰ります』とだけ送り、以降の連絡はすべてスルーです。
結局、夫は三が日の終わりにうちの実家まで来ました。一応反省はしているようで、必死に謝ってはきましたが、何が悪いのか本当にわかっているのかな、という感じで。
ただ子どものこともあるし、『今後は帰省するなら一人で』という条件で関係は続けることにしました。もちろん、約束を破られ、そのうえ私に非があるかのように言ってきたことは、一生忘れないですけどね」
車があることで、周囲は「誰かが運転すればいい」と安易に考えてしまう。それが周りに味方のいない立場の人間であれば、いっそうつけ込まれやすくなるだろう。本来なら夫が防波堤になるべき案件だが、その役割が放棄されてしまえば、妻は孤立無援のまま理不尽に耐えるしかなくなってしまう。
仕事から離れ、気の緩みがちな年末年始。どのような帰省手段を選ぶにせよ、事前の計画と、パートナーとの意見のすり合せを怠ってはいけない。
