もし「佐々木莉佳子の恋愛」だったら?
リベラルで良識的な考え方だ。もちろんそこには、「男にそそのかされたくない」という彼女独自の考え方も反映されているように思う。ただし、「誰かと結婚してくれたほうが幸せになれる」という意見には、結婚と幸せを結びつける旧来型の価値観が垣間見えよう。リベラルと保守性、2つの価値観が彼女の中に混在してはいないか。
もう一歩踏み込んで質問を投げかけてみた。その対象が彼女の「推し」だったらどうか。「アイドルの恋愛」という一般論ではなく、「佐々木莉佳子の恋愛」だったら、【マミ】はどう思うのか。
「莉佳子には、(男性とは恋愛)しないでほしい、と思っていました。男の子とか……、それこそジャニーズのアイドルと付き合っていたらすごく嫌だな……、と」
イベントで会うと「毎回キュンとする」
前述の言とは裏腹に、強い抵抗感をにじませる。実際に「推し」に会った時の感想を、噛みしめるように語ってくれた。
「接触イベントに行ってみると、こんなにも簡単に会えるのかと驚きました。しかも常連のオタクは、しっかり莉佳子から認知されているんですよ。もっとたくさん会いにくればよかったとその時思いました。……莉佳子に会うと、キュンとするんですよね。毎回キュンとする。だから好きな人に会える感覚なんですよ。輝いて見えるんです、本当に。莉佳子は“理想の彼女”のようでもあり、“理想の彼氏”みたいな感じでもありました。でも、莉佳子に認知されたとして、何がしたかったのか……、ちょっとよくわかんないです。仮に『莉佳子と付き合えるよ』と言われたとしても、私じゃあ付き合えないと思うんですよね。どうせなら他のハロプロメンバーと付き合っていてほしいとか、そういう宝塚的な目線で見ていた部分もあります」
【マミ】にとって佐々木莉佳子は、「異性愛的な恋愛対象として振る舞う旧来のアイドル像から逸脱した存在」として映っていたのかもしれない。
