フリーアナウンサーの久米宏氏が1月1日、肺がんのため81歳で死去した。久米氏は2024年4月、映画監督の西川美和氏との「文藝春秋」の対談に登場していた。その対談記事の冒頭を改めて紹介します。
(初出:文春オンライン 2024/07/25。年齢・肩書は掲載時のもの)
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カープの勝敗に一喜一憂
西川 久米さんとは、広島カープのファンというご縁があり、思わぬ連勝をしたら浮かれてメールのやり取りをし、連敗すると互いに沈黙する……という関係で。
久米 そうですね。
西川 ただ、こうしてお会いするのは久しぶりです。2020年6月に『久米宏 ラジオなんですけど』(TBSラジオ)が終わり、翌年5月にはインターネット動画『久米*ネット』の配信も休止に。以来、お仕事をセーブされていましたが、お元気でしたか?
久米 まるで文春の記者みたいな質問ですね。
西川 何となく媒体を背負ってきてしまったかもしれない(笑)。
私は久米さんのラジオが本当に楽しみだったんです。著名人だけでなく、珍しい研究をしている学者さんや画期的な機械を発明した町工場の社長さんが、ゲスト出演することもありました。そんな方々に、久米さんが様々な角度から質問をしていくのを、じーっと聞く土曜日の午後がいい時間だったなぁと、つくづく思います。
久米 最近は映画ばかり見ています。小学生の頃から映画三昧の日々を送っていましたが、いまも週に2回は試写会に通っています。月に8本から10本は見ていますね。
西川 そんなに! いろいろな映画にコメントをお書きになっていますよね?
久米 それほど多くはないですよ。試写会に行くとよくコメントを頼まれるので、「事務所に連絡を頂ければお返事します」と言うのですが、実際にメールをくれるのは3人に1人ぐらい。映画会社の人は、調子のいい人が多いなぁと思ったり。
西川 まぁ、あながち間違っていないかもしれません(笑)。
