「ある男子生徒が恋心を抱き、アプローチをしはじめた」教育実習中に起きた最悪の事件
そのなかでも、実際に起こってしまった、最悪の事件をみてみよう。
AとBという、近所に住む幼なじみの女の子2人がいた。2人は小学校から高校まで同じ学校に通い、大学は別だったものの、Bは通っていた大学を辞めてAが通う大学へ転入するほど仲が良かった。
卒業が迫ってきた頃、AとBは、江原道(カンウォンド)にある高校へ教育実習をしにいくことになった。
そこで、ある男子生徒がAに恋心を抱き、アプローチをしはじめたことがきっかけで、事件は幕を開ける。
ある日、男子生徒の行動を見かねたBが、彼を呼び出した。Bは、Aへのアプローチをやめるように話をしたのだ。その際、Bはなんと
「いまだけ言うことを聞けば、あなたが成人になったときにA先生と付き合えるようにしてあげる」
と口にした。加えて、
「そのためには必死に勉強して大学へ行く必要がある」
と伝えた。大喜びで、勉強をがんばると約束する男子生徒。そんな彼に向かって、Bはさらに信じがたい提案をする。
「私はもうすぐ実習が終わって大学に戻るから、高校を辞めて私と一緒に勉強しないか」
というのが、Bの提案だった。
Bは男子生徒を奴隷のように扱い、暴力を振るっていた
男子生徒から相談を受けた両親は当然、高校をやめてBと一緒に勉強することに対して、難色を示した。しかし、Bと一緒に勉強するようになってから息子の成績が上がっていたのは事実だった。そのBが、自分に任せてくれと説得したため、両親は最終的に息子の意思を尊重することにした。
Bは男子生徒の両親に対して、勉強に集中できるように、こちらから連絡するまでは一切連絡をしないよう釘を刺した。両親は彼らの選択を信じ、下宿代を仕送りしつづけた。
ところが、男子生徒が実際に暮らしていたのは、下宿先ではなくBの家だった。
Bは男子生徒に勉強を教えるどころか奴隷のように扱い、暴力を振るっていた。言うことを聞かないという理由をつけては、彼を殴り、蹴った。そして、大学へ行くためにはこうしなきゃならないのだと言ってのけた。私たちの常識ではとうてい信じられないようなことが起きていたのである。
そんなある日、両親のもとに、息子が死んだという知らせが届いた。
