女性が温泉やシャワーに入っているシーンは「ヌード」になるのか?

――ヌードの撮影にICが立ち会うというのは想像できるのですが、例えば「露出度が高い服装」とはどういった服装を指すのか、基準などはあるのでしょうか。

多賀 男性も女性も、水着で隠れるところが見えているのが「ヌード」になるんですね。例えば、女性が温泉やシャワーに入っているシーンで背中が見えていたら、それはヌードということになります。

――体の正面や下半身が映っていなくても、ヌードという扱いになるのですね。

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多賀 そうですね。ヌードと擬似性行為、あとは擬似マスターベーションなどはICが立ち会います。それ以外は俳優部やプロデューサーのリクエストがあれば「じゃあこれはインティマシーシーンにしましょう」という形で対応しています。

――多賀さんはご自身がゲイであることをオープンにしているそうですが、同性同士のインティマシーシーンのケアなどを担当することもありますか。

多賀 男性同士の恋愛を描く作品も増えているので、声をかけていただくことが増えましたね。当事者ではない俳優がゲイを演じるとなると、わからないこともきっと多いと思うんです。だから、ゲイである僕が知っていることであれば、伝えたり相談に乗ったりできればと。

 

「こんなに細かく丁寧に聞いてくれるんですね」ICに対する現場の反応

――最近、ICという仕事の認知度が高まってきていると感じますか。

多賀 そうですね。僕が所属している『Blanket』代表の浅田智穂さんなど、先輩方が頑張って広めてくださったおかげで、僕がICを始めた頃にはもう業界で「インティマシーコーディネーターって何?」という人はあまりいなかった印象です。

――ICとして入った現場の方からはどんな反応や声がありましたか。

多賀 俳優部と面談したあとに「こんなに細かく丁寧に聞いてくれるんですね」とか「安心しました」と言ってもらえることが多いですね。

 あとは「次の作品のプロデューサーに紹介しておきました」という風に繋げていただくこともあって、みなさんがすごく広めようとしてくれているのだなと。そういう意味では、すごくやりやすいです。