「こういう風に動いてください」擬似性行為中のシーンでアドバイスをすることも…
――肌の露出があったり性的な接触があったりするシーンであれば、俳優の「必要以上の人に見られたくない」という気持ちは想像できます。
多賀 俳優の心理的な負担を軽減することもICの仕事ですので、場合によっては、動きや撮影方法についてのアドバイスをさせていただくこともあります。「こういう風に動いてください」とか「このアングルで撮ったらこう見えます」みたいなことだったり。
――そんなことまで。
多賀 この前あったのは、同じ2人がシリーズ内で何度もハグをする展開がある時に、監督から「いろんなハグのパターンを見せたいんだけど、何かアイデアはないですか?」という相談があって。その時は、色々と試行錯誤を重ねながらいくつか提案させていただきました。
――擬似性行為についても指導を求められることがあるのでしょうか。
多賀 もちろんあります。演技中に声を出したり、リアクションをするのが難しいという方もいらっしゃるので、息を勢いよく吸うなど、他のことに置き換えながら指導させてもらったりします。
擬似性行為中のシーンは、事前に監督に「声は出ますか」とか、どこに触れるのか、あとは動きの速さや激しさについても細かく聞いて、俳優と調整をしていくことになります。
ベッドシーン以外でICが入るケース
――いわゆる「インティマシーシーン」というとベッドシーンを想像してしまいますが、それ以外のシーンでもICが入ることがあるのでしょうか。
多賀 キスシーンや、脚本には「イチャイチャする」とだけ書かれているシーンなどは内容を事前に明確にして、俳優部との面談時に説明をして、要望があればもちろん立ち会わせてもらっています。最小人数のスタッフだけで撮影を行う「クローズドセット」にすることもできます。
露出度が高い服や下着姿になるようなシーンでも、クローズドセットでの撮影を希望されることがありますね。
