映像作品内のキスやセックスなど、性的なシーンを撮影する際にサポートなどを行う仕事、インティマシーコーディネーター。アメリカの映像業界から始まり、近年は日本の撮影現場でも導入が進んでいる。

 今回インタビューした多賀公英さんも、インティマシーコーディネーターとして活躍するひとり。しかも彼は、日本初の男性インティマシーコーディネーターなのだ。

 多賀さんはインティマシーコーディネーターとしてどんな仕事をしているのか。監督や俳優と、どんなコミュニケーションを取っているのか。話を聞いた。(全3回の1回目/2回目に続く

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多賀公英さん ©志水隆/文藝春秋

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性的な要素、接触やヌードがあるシーンでサポートするインティマシーコーディネーター

――まず、「インティマシーコーディネーター」という仕事について教えてください。

多賀公英さん(以下、多賀) インティマシーコーディネーター(以下、IC)は、作品内のいわゆる「インティマシーシーン」、直訳すると「親密なシーン」という意味ですが、性的な要素、接触やヌードがあるシーンにおけるサポートをさせていただく仕事です。

 監督の表現したいビジョンを最大限に理解しながら、一方で、俳優たちにとって安心、安全にそのシーンを演じることができる環境を作るお手伝いをするスタッフです。

――今、日本にはICが何人くらいいるのでしょうか。

多賀 僕も全体を把握しているわけではないのですが、10人もいないのかなと。僕自身は、日本初のICである浅田智穂さんが作った「Blanket」という会社に所属していて、そこでは4人のICが活動しています。

 ただ、それ以外にも「インティマシーディレクター」という舞台作品を中心に活動する資格を持っている方もいるので、正確な数まではわからないという感じです。