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さらに明治政府が行った廃藩置県も、塩の道の衰退を助長した。それまでは塩の道を通して強い繋がりがあった三遠南信地域は、静岡県・愛知県・長野県として分断され、街道を通して繋がることが難しくなってしまったからだ。
こうして塩の道は、全国の交通ネットワークから取り残されることになった。
しかし三遠南信地域の人々は挫けず、必死に繋がりを維持しようと尽力した。
当時の人たちのたゆまぬ努力
特にすごいのが、現在のギネス記録の約2倍の長さを持ち、標高1600~1800mの伊那山地を横断した「竜東索道」だ。
索道とはロープウェーやリフトのことで、現在世界最長のロープウェーは、2018(平成30)年に開通したベトナムのホントムケーブルカー(全長7.8km)と言われている。
しかし、竜東索道は長さが16kmもあり、開通したのは大正12(1923)年だ。三遠南信地域の繋がりを維持しようとした、当時の人たちのたゆまぬ努力がうかがえる。