“森の中に、ポツンとロータリー道路がある。しかも、ロータリーが3つも連続している”
そんな情報を得た私は、早速、地図を確認した。すると、民家も何もない場所に、3つのロータリーがしっかりと描かれていた。航空写真を見ると、森の中に直線道路と3つの円形道路が浮かんでいる。なんとも不思議で、さながら古代アンデス文明の遺産、ナスカの地上絵を見ているようだ。
交通量が多いわけでもない、こんな場所になぜロータリーが……。しかも、3つも連続で……。
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「謎のロータリーがあるから調べてほしい」
気になった私は、現地に向かった。
三重県いなべ市の青川沿いの道を走る。この時、テレビ番組の撮影スタッフも同行していた。経緯を簡単に説明すると、東海地区を放送エリアとするCBCテレビで昨年春から『道との遭遇』という番組の放映が始まった。毎週、歩道と車道のことしか扱わないという超ニッチな番組だ。
その番組に私は道マニアとして出演しており、スタッフに「とても気になっている道がある」と話したところ、「じゃあ次のロケで行きましょう」という話になった。このロータリーの存在を知ったのも、実は番組の視聴者から私に「謎のロータリーがあるから調べてほしい」と連絡があったからだ。
そんな訳で、テレビの撮影スタッフも連れて現地に向かっていた。
現場付近の川の北側には集落があり、多くの民家が見える。ここから川を超えて南の山に向かう。川の南側にも数軒の民家があるが、ロータリーに向かって山を上っていくと、次第に建物は見られなくなった。