「久米さんを交えて、同窓会的な集まりを一回でもしてね、お別れができたらよかった。本当にそうしたかった——」
沈痛な面持ちでそう振り返るのは、俳優の長塚京三(80)だ。長塚は今年の元旦に肺がんでこの世を去った元TBSアナウンサーの久米宏さん(享年81)を「兄のようだった」と慕う。2人は早稲田大学の演劇サークル「木霊」で苦楽を共にした親友である。
長塚は2024年に映画「敵」で、東京国際映画祭最優秀男優賞を史上最年長の79歳で受賞。授賞式へ駆けつけた大学時代の演劇仲間と、久米さんの話題になったという。
久米さんは僕の1歳上で、早稲田大学の政治経済学部。僕は第一文学部の演劇科だった。当時は大変お世話になりました。
大学時代の演劇仲間が東京国際映画祭で賞をいただいたときに、久米さんと僕で東大の演劇サークルの作品にゲスト出演した際のパンフレットを持ってきてくれたのです。
その舞台はイタリア人作家のイタロ・カルヴィーノが書いた「木のぼり男爵」という作品。パンフレットには久米さんと僕の名前が載っていて、ちょうど久米さんのお話になりました。
「久米さん、どうしているかな。同窓会みたいな感じで、ひさしぶりにみんなで会いたいね」
随分連絡してなかったけれども、お目にかかりたいと思ったんです。
「じゃあ、みんなして今度会おう。もう歳も歳だから」
彼の訃報を聞いたのは、そんな話をしていた矢先でした。
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この続きは「週刊文春電子版」で配信中。双子のように仲が良かったという2人の青春の記憶、「週刊文春」に長塚が語った痛切な思いなど詳報している。
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