年齢や肩書は違えど、彼らを突き動かす衝動はただひとつ。「唯一無二の愛車」のために全力を懸ける、型破りなオーナーたちのリアルに迫る!
今回は、ラシーンをピックアップトラック仕様にカスタムする「NOAH」さんをご紹介。
◆◆◆
父と母からの「ギフト」を自分のスタイルに
父がずっとカスタムカーのショップをやっているので、小さい頃から弄った車に囲まれて育ったんですよね。オリジナルのボディ加工が得意で、このラシーンも父の店でピックアップトラックの形にしてもらいました。
カスタムには450万円くらいかかっていますが、車のほかにかけるものもないですし。やっぱり、誰もやっていない形っていうのは魅力なので納得の出費ですね。
リアに入っているペイントは、私が自分で描いたものなんです。実は普段から、フリーランスで車やバイクのペインターをやっていて。ステッカーを作って貼るんじゃなくて、直接自分の手で描き込むスタイルですね。
実際に作業を始めてからは、一度描いたものは消すことができないので、いつも一発勝負なんですよ。でも、そこに怖さみたいなものはないかな。たぶん、幼い頃から書道を習っていたのが活きているのかもしれないです。もともと母が書道の先生で、私も中学で師範の資格を取って、高校もそれで入ったんですよね。
高校生になってからはフィジーに留学して、そこでタトゥーの文化に惹かれ、今度はデザインを学ぶようになって。帰国してしばらくは、海外の人たちをターゲットに和彫りのデザインを作って、それで生計を立てていましたね。和彫りって需要はあるんですけど、向こうの人向けにデザインできる人があんまりいないんですよね。
それからペインターになったのは、やっぱり父の影響だと思います。最初はデザインで食っていこうと思っていたんですが、父を尊敬していましたし、自分も車が好きなので、同じ土俵で戦ってみたいなと。
今はペインターを6年くらいやっていて、主なお客さんはいわゆる「痛車乗り」の方々ですね。痛車は基本的に貼りの文化ですけど、そのなかで手描きの味を喜んでもらえたらいいなと。
描く前にデザイン案をお客さんとすり合せるんですけど、そこで「この人はこういうことを求めているのかな」と理解を深めていく過程が好きなんです。やっぱり、痛車乗りの方は自分のなかに表現したいものを強く持っているので。それをしっかり受け止めて、デザインに落とし込んで……。
それで実際に、完成した車両を見せる瞬間が一番のやりがいですね。納車するとき、お客さんの顔が変わる瞬間、「あ、やってよかったな」と心から思いますよ。
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。





