いつしか「小川さんがかわいそう」というムードに…

「最初は『嘘をついているのでは』と市民感情も厳しく、山本一太群馬県知事も繰り返し批判した。でも、いつしか『小川さんがかわいそう』というムードに。支持基盤のリベラル派も団結しました」(同前)

 その象徴が、小川氏の演説で配られた独特過ぎるビラだ。「明日をつくる女性の会」名義で、〈人に優しいまち まえばし〉と題され、次のように綴られている。

独特なビラ

〈一部のメディアが面白おかしく取り上げたことで、今回の前橋市長選挙は全国の注目を集めています。私たちは、思いがけず前橋がどういう人が暮らすまちなのかを全国に知ってもらうことになります〉

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〈人の気持ちが温かいまちです。失敗した人を許すまちです〉

〈「へぇ、前橋の人は許すんだ!」

「そうだよ、このまちは優しいまちだから」〉

当選確実の瞬間「あきらコール」が発生

 冒頭、当選確実の瞬間へ戻ろう。「あ・き・ら! あ・き・ら!」と「あきらコール」が発生し、飛び跳ねて号泣する人々の輪の中に、小川氏が登場。深々とお辞儀をして「もっといい前橋を作っていきたい」などと語ると、「よくがんばった!」との声が響いた。

アイドル的な人気ぶりだった

 よろこびの陰で、市役所を去ったのが元秘書課長だ。「週刊文春」記者が投開票の直前に実家を訪ねると、母親が言葉少なに応じた。

――小川さんが再選しそうなんです。

「そうなんですか」

 驚いた様子だ。

――小川さん陣営はそういう雰囲気です。もうこの問題は終わったと。

 目をつむって、苦々しそうに聞く母。

――やはり息子さんの言葉を聞きたい。

「もう少し放っておいて下さい。申し訳ないけど。息子としては……残念です。それしかコメントはできません」

 小川氏は選挙中、「みんなが笑顔でいられる街を」と演説していた。市民からの再度の“ラブコール”をふいにせず、実現できるか。

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