通報者によれば、事件が起きる2ヶ月ほど前、彼女は東ラスベガスのボルダー・ハイウェイ沿いにあるバジェット・スイーツ・ホテルの駐車場で黒人男性に襲われそうになり、自己防衛のため所持していた折りたたみの小型ナイフで男の生殖器を刺し、難を逃れたことを本人から直接聞いたのだそうだ。
警察が調べたところ、確かにロバトはこの出来事を地元住民や友人ら10数人に話しており、本人も事実であると認めた。が、刺したのはあくまで正当防衛で自分は悪くない、だから隠す必要を感じず多くの人に話したのだという。
しかし、警察は性加害に遭いそうになり相手の生殖器を刺したという点で、彼女がホームレス男性殺害にも関与しているのではないかと強い疑いを持つ。対して、ロバトは事件当日はパナカの自宅にいたとアリバイを主張。両親も娘が自分たちと一緒にいたことを認めた。が、警察は「生殖器を刺した」という彼女の言葉を強引に自白とみなし、殺人容疑で逮捕するに至る。
第一級殺人罪で起訴されたロバトの裁判は2002年5月からクラーク郡地方裁判所で始まった。DNAや現場指紋はなく、目撃者も皆無。証拠は警察がみなした曖昧な自白だけだったが、検察はロバトにメタンフェタミン(覚醒剤)の使用歴があったことから、ベイリー殺害は「ドラッグとセックスの口論から生じた復讐」と断定する。
さらに司法解剖の結果から死亡推定時刻は7月8日午前4時ごろで、その時間帯、ロバトには明確なアリバイがないと主張。そのうえで、過失致死罪で有罪を認める嘆願合意書に署名すれば刑期は3年程度で済むだろうと持ちかけた。
懲役は…
しかし、ロバトは「自分は無実である」と殺人罪はもちろんのこと、過失致死すらも断固として認めようとしない。ただ、検察の主張する8日午前4時のアリバイを証明できなかったこともまた事実で、その結果、陪審員は2002年8月27日に第一級殺人罪で有罪を評決。
懲役40~100年の判決が下される。
服役後もロバトは無実を主張、ネバダ州最高裁判所に控訴する。対して、同最高裁は2004年9月3日、有罪とする証拠が不十分として一審判決を破棄。裁判のやり直しを命じる。このときロバトは仮釈放を申請するが、訴えは却下され獄中生活が続く。
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