「真犯人は別にいる」

 この結論を得た後、アンダーソン教授は2009年12月、ネバダ州警察に対して正式に声明を提出。遺体の写真にハエの産卵痕がなかったことから、死亡推定時刻は発見前の7月8日20~22時の可能性が最も高く、その時間帯はロバトに明確なアリバイが存在するため、真犯人は別にいると主張した。

 弁護側はこれを新たな証拠として2010年に再審を請求するが、裁判所はこれを却下。訴えては退けられるといったやり取りが何年にもわたり繰り返され、2017年12月19日にようやく再審開始の判決が下る。裁判所がついにアンダーソン教授の科学的証拠を認めたのだ。

 同年12月29日、ネバダ州最高裁判所は再審の判決公判で、ロバトに対する全ての有罪判決を取り消す決定を下す。彼女がクラーク郡拘置所から正式に釈放されたのは5日後の2018年1月3日。このとき、ロバトは記者団に対して「買い物に行ってコーヒーが飲みたい」と口にしたそうだ。

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