1994年に“逆ソープ”が誕生

 細川護煕・羽田孜内閣が崩壊し、村山富市内閣が発足した1994年、東京・吉原に日本最古の女風「クイーン」が産声を上げた。ソープランド専門誌「ナンバーワンギャル情報誌」元発行人で写真家の樹水駿さんはこう話す。

「ソープランド『クイーンアリス』と併営していた店で、なんと経営者は女性。『クイーン』は“逆ソープ”を謳っていました」

 1994年12月30日号の写真週刊誌「FRIDAY」に、その内情が記されていた。女性経営者は語る。

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〈現在、在籍者は15名。大学生、サラリーマン、自営業とさまざまで、年は20歳から33歳まで。女性経験一人というウブなコからプロっぽいのまでいろいろです。お客さんにアルバムを見せて、好みのタイプを選んでいただきます〉

〈泡風呂に入ってシャワーを浴びて、飲み物を飲んで、あとは女性のお客さんがどういう風にしてほしいか次第ですね。ベッドではお客さんにおまかせです。ずっとお話していてもいいですし〉

「吉原のソープは当時、いまの朝キャバ・昼キャバのように、既存の店舗を間借りして営業する店も少なくなかったんですよ」と樹水さん。

 流行っていたんですか。そう聞くと、樹水さんが「1年も経たずに閉店しました。一般女性はもちろん、ソープ嬢でも吉原を歩くのは憚られました。時代が早すぎたんだと思います」と言う。

 昔の地図を手にして現地に向かった。地図は「クイーン」の場所を仲之町通りから左右に延びる脇道・角町通りの一角に記していた。だが、現在は駐車場だ。