次世代の可能性と注目すべき海外のライバル選手
――勢いといえば、17歳の中井亜美選手が今乗りに乗っていますよね。今季シニアデビューしたばかりなのに、グランプリシリーズ初戦でいきなり優勝しましたし、シリーズファイナルでも2位に着けました。
宮原 トリプルアクセルなど難しいジャンプを難なくこなせていますし、スケーティングも華麗。若さが弾んだようなキレのあるスケーティングに視線が奪われてしまいます。
それから、20歳の千葉百音選手は正統派という印象で、ジャンプには安定感があるし、切れのあるスピンとステップも魅力です。今季のグランプリシリーズでも2回優勝していますから、期待大です。
――となると、女子は表彰台独占なんてことも?
宮原 可能性はゼロではないですが、ここに来てアメリカのアリサ・リウ選手とアンバー・グレン選手が実力を増してきました。
16歳で引退→復活したアメリカ選手も
――アリサ選手は16歳で出場した北京五輪後に引退していましたが、完全復活という感じです。
宮原 大学に入った2年前にまた氷上に戻ってきた。だから今、スケートが楽しくて仕方ないみたいです。彼女の滑りを見るとそれが伝わってくるので、見る方もワクワクします。復帰1年で世界女王になり、今季のGPファイナルでも優勝しています。坂本選手の最大のライバル選手になりそうですね。
――中立選手(AIN)として出場するロシアの18歳のアデリア・ペトロシャンはどんな選手ですか? トリプルアクセルを含む全6種類の3回転と、4回転トウループ、4回転ループ、4回転フリップを跳ぶことができると言われていますが。
宮原 ウクライナ侵攻以降、ロシアは国際大会に参加できなくなっていますから、私もよく分からなくて……。でもロシアはもともとフィギュア王国なので、かなり実力に裏打ちされた選手のはずです。
私はロシア選手と闘ってきた世代なので、国際政治的な問題を差し置けば、やっぱりロシアの選手のパフォーマンスは見たい。彼女たちは幼少のときからスケートに取り組んでいますし、ロシアメソッドみたいなものも見えてきます。ペトロシャン選手の演技力を正確には掴んでいませんけど、大きな番狂わせを起こす選手かもしれません。