2017年、ロシアの路上で拾われた一台のスマホ。その中に保存されていたのは、切断された頭部や“楽しげに”人肉を口にする男の写真だった。
持ち主は何者なのか。捜査の末に浮かび上がったのは、想像を超える夫婦の狂気と、街に溶け込んでいた凶悪な日常だった。文庫『世界の殺人カップル』(鉄人社)より一部抜粋してお届けする。(全2回の1回目/続きを読む)
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スマホを拾っただけなのに…
2017年9月11日、ロシア南部の都市クラスノダールで道路舗装をしていた作業員の男性が、路上で落とし物と思われる1台のスマートフォンを発見した。
所有者の手がかりを探そうと、スマホの中を確認した作業員は驚愕する。アルバムのフォルダーに、切断された人間の頭部や、手首を楽しそうに口にくわえる男の姿など、おびただしい数のグロテスクな写真が収められていたからだ。
作業員が仲間を呼び警察に通報しようとしたとき、犬を連れた1人の男が近づき「この辺りでスマホの落とし物を見なかったか?」と尋ねてきた。男を見て作業員らは再び凍りつく。その男こそ写真に映っていた人物だったからだ。
