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夏の秋田・角館、2泊3日で“花火と温泉”を楽しむ

秋田県「夏瀬温泉・小安峡温泉」――山崎まゆみの二泊三日の温泉三昧

2018/08/12
note

青空に色煙を楽しむ「昼花火」も楽しめる「大曲の花火」

私の行程表

 翌日はチェックアウト後、全国花火競技大会「大曲の花火」(2018年は8月25日開催)を目指して移動。大曲の花火は、青空に色煙を楽しむ「昼花火」があがるから早めに会場入りしたい。

 陽が暮れて、川面の風が心地よくなり、いよいよ花火だ。全国の花火師の技を競う会だから、自分で製造し、持参して、打ち上げるのが条件。そのデザインや色彩、創造性が審査される。

 私たちが当たり前に見ている丸く開く花火は、高度な技術がいる。腕のいい花火師が競う大曲だからこそ、真円に開く花火を愉しめる。手作業で時間をかけて作った花火玉が一瞬にして花開き、たちまち消える。感情がゆさぶられ、花火の残像とともに心に残る。

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 渋滞を避けるために、早めに会場を後にして、小安峡温泉「多郎兵衛旅館」へ。温泉に浸かりながら、今夜の花火を思い返す。

 3日目は小安峡大噴湯を見学。体力に自信があれば栗駒国定公園入口にある泥湯温泉でひとっ風呂。さらにその奥の川原毛地獄散策と、温泉が滝となって流れ落ちる川原毛大湯の入浴もおすすめ。江戸時代に紀行家として各地の民俗習慣や風土などを書き残した菅江真澄が旅したルートだ。

 最終日には、湯沢市の佐藤養助総本店で稲庭うどんをもう一度いただき、秋田の旅を締めよう。

夏の秋田・角館、2泊3日で“花火と温泉”を楽しむ<br />

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