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山上被告が控訴を受け入れた本当のワケ
奈良地裁は、こうした境遇を情状として重視しない理由について、「背景や遠因」に過ぎず、教団や関係者への怒りや復讐心と、殺人の実行とには「大きな飛躍」があると言わざるを得ないと判示した。
事実、安倍氏を最終的な標的とした理由は十分には解明されていない。
「判決では安倍氏について、『殺害を正当化できるような落ち度は何ら見当たらない』としているが、裁判で『殺害を正当化できる落ち度』が被害者に認められるケースの方が稀。判決は、教団との関係や、道徳的・政治的責任を否定するものではない」(司法担当記者)
弁護側は今回の控訴理由の詳細を公表していないが、「銃刀法の認定や生い立ちについての一審判断は不当」との考えから控訴を提案したところ、山上被告もこれを受け入れたという。
関係者が内情を明かす。
「山上被告は、今回の衆院選で高市自民党の圧勝に終わった場合、旧統一教会の解散命令請求について東京高裁が3月4日に下す可否判断にどう影響するかを非常に懸念していた。被告の関心は自身の減刑よりも、公判の継続により統一教会問題が風化されないことの方にあるようだ」
衆院選直前には、教団の極秘文書や事務所の内部文書を通じて高市首相にも教団との新たな“接点”が浮上したばかり。2つの裁判の行方に今後も目が離せない。


