「殺してやる!」

「いいか、オレがいかに有能な人間であるか、キャバ嬢たちに説明しろ。女と話すのが苦手なお前にとっちゃいい訓練になるだろう。オレが自分で言うと、自慢話になるだけだからな」

 福井はそれを律儀に守っていたが、浅岡を単なる客としてしか見ていなかった弥生さんは店外デートを持ちかけられても同僚と2人でやってきたり、犬の散歩をダシにして同伴出勤を求めるなど、浅岡の神経を逆なでする行為を繰り返した。

「あいつは固定客を作ることしか頭にない。営業なら営業とストレートに言えばいいのに、何を考えてるんだ!」

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 こうして浅岡は弥生さんを指名しなくなり、新たに入ったキャバ嬢を指名するようになったが、うまく口説き落とすことができず、それは弥生さんが裏で妨害しているからだと邪推した。

「あの野郎、自分がナンバー1だからって、他の女を指名するようになったオレを邪魔しているんだ!」

「そんなはずないでしょう……」

「いや、そうに違いない。あいつはやりすぎだ。殺してやる!」