メモ帳に記された「衝撃の言葉」

 逮捕・連行された彼女がハンドバッグに隠し持っていたメモ帳には〈ひばりちゃんの美しい顔をいためなければ承知できない。その醜い顔を一度見たい。13日午後9時、私はおしまい〉などと記されていたそうだ。

 また、事件前、少女がひばりの自宅に10回以上電話をかけたものの、本人に取り次いでもらえなかったこともわかっている(当時は芸能人の自宅住所や電話番号が雑誌などに掲載されていた)。

 熱狂的ファンによる大スターへの身勝手な傷害事件は新聞によって大々的に報じられ、世間に衝撃を与えた。ただ、襲われたひばりには幸いにも火傷の痕は一切残らなかった。これは襲撃の直後、ひばりの隣にいた彼女の叔母が防火用の水をかけたのと、ひばりが施していたドーランの厚化粧のためだったようだ。

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 搬送先の浅草寺病院にて手当てを受けた後、ひばりは記者会見を開き、自分と同じ年で熱烈なファンであった犯人の少女を庇う発言をする。一方、犯人の少女は警察の取り調べでこんな供述をしている。

〈ひばりさんには本当に悪いことをしたと思っていますが、塩酸を浴びせてみると、あんなに憎かったのに、それが消えてパッと目が覚めたような、スーッとした気分です〉