黒人タレントは昔からどちらかというと“お笑い枠”

――「絶対に日本人にはなれない」と感じる瞬間って、どんな時ですか。

MOHA やっぱり見た目がこうなので、初対面の方とはほぼ英語から会話が始まりますし、レストランに行けば英語のメニューを渡されます。タクシーでもまずは英語で話しかけられて、こちらが流暢な日本語で行き先を伝えると、すごく喜ばれる。そこまでがワンセットですね。

 僕が普通に日本語を話すと、「日本語がお上手ですね」と言われる。そういうやり取りは、もう7万回くらい経験してきました。だからこそ、そこは受け入れて暮らしていくしかないという感覚です。「ああ、これがお母さんが言っていたことか」と、だんだん理解していった感じですね。

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 ただ、もし自分が日本人の立場でも、同じように接してしまうかもしれないとも思います。なので、特別に嫌な気持ちになるわけではありません。これがある種の“ベーシック”で、これからもそうやって生きていくものだと理解しています。

――そういう「日本人として見られない」経験を重ねるなかで、見た目の違いによって感じる“扱われ方の差”みたいなものはありますか。

MOHA 差別とは少し違うかもしれませんが、やはり白人はどこかキラキラして見られている部分があると思います。例えば、テレビに出てくるハーフタレントで「美人」「かっこいい」と評価されるのは、白人とのハーフのイメージが強いですよね。

 一方で、黒人タレントは昔からどちらかというと“お笑い枠”として扱われることが多くて、「美」の対象として見られる機会は少なかったように感じます。最近はかなり変わってきたと思いますが、長年の刷り込みもあって、そうしたイメージを無意識に持ってしまっている人は多いのではないかと思います。