――「コント、コンビニ」みたいな?

コウメ ほんとそうです。

――でも、格好はコウメ太夫さん。

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コウメ この格好なんです。

――すごい。

コウメ 何でしょうね。長く梅沢(富美男)さんの劇団にいたので、着物は着れるし自分で塗れるしというので。

『エンタ』後に「売れたな」と自覚した“瞬間”

――自分が売れたなと自覚した瞬間って覚えていらっしゃいます? 

コウメ まず『エンタの神様』の時ですよね。あの時は、ちょうど前の日にオーディションがあるって日テレに連れて行かれて。オーディションだと聞いていたので、たくさん人が来るのかなと思ったら、僕1人だけなんですよね。それで、当時ついていたマネージャーが平井さんという、今、部長をやってる方なんですけど。

――平井精一さん、SMAお笑い部門の祖師。

コウメ そうそう。「あれっ、誰もいないんですか?」って聞いたら、「うん、そうだよ」と。でも「ここで受かるか受からないかで、この先が決まるから」と言われて、やるしかないなと思って。

 部屋にスタッフさんがいっぱい座っているんですよ。ネタをパーッと見せたら、ここはマルだバツだ、この辺はいけそうだってやってる。ネタ見せが終わったら「座って、座って」って。座るオーディションってあるんだと思ってビックリして。そうしたらいつのまにか「じゃあ、明日収録しようか」って急に決まったんですよ。

©松本輝一/文藝春秋

――すごい!

コウメ その日は寝ないでネタを覚えました。僕が作ったネタの順番と、指定の順番が変わるので。だから、頭ごちゃまぜになっちゃって。ただでさえやっと暗記したのに。あくる日、マネージャーに「すいません、ネタ1個も覚えられなかったです」って言って。寝ないでやってもダメですね。入らないものは入らない。あれ一回寝たほうが覚えられるというのは、僕、最近気づいたんですよ(笑)。

――そうなんですか。

コウメ 脳は休憩したほうがいいです。で、だんだんだんだん入れていく。それで実際本番になったら、自分の覚えてることだけ言っちゃおうと思ってたんです。お客さんも入るし、黙るのだけはしたくなかったので、絶対に何とかやっちゃおうと思った。そうしたら「カンペ出してあげる」って言われて。ヤッターと思って。