コウメ いや、そうでもないんじゃないですかね。

――父親と息子の関係はぎこちなくなりがちだとよく聞きますが、お子さんとの接し方で難しさを感じたことは?

コウメ 難しいかなあ。小っちゃいうちは難しいも何もないですからね。だんだん今もう大きくなってきたので、そうすると、あまり近づかなくはなってきますよね。だったらこの距離感でもいいかなとは、今は思っているんですよ。

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――「父としての威厳が」とかそういうことは意識しませんか?

コウメ 威厳って、よく分からないですけど。分かることだったら話しますね。あんまり難しいことを言われたら分からないですけども。

思春期の息子と大ゲンカ「すごく言い合いをした」

©松本輝一/文藝春秋

――お子さんが思春期の時はどうでしたか? 「うるせえな」みたいな感じはあったんですか?

コウメ ああでも……一回だけケンカしたことがあるんですよ。僕が酔っぱらった時に、「大きくなったら、俺のところからいなくなっちゃうの?」って何べんも言ってたら、怒りだして。で、俺も一緒になって怒って、すごく言い合いをしたのは一回ありますね。翌日「パパにそんなに怒るのはおかしいだろ。俺も怒鳴ってたけど、俺はパパだから」って。

――威厳を見せた(笑)。

コウメ 「パパだから」って。「そこは一回謝ろうよ」って言って。それからその話はもうするのはやめました。そんなに嫌なんだと思って。

――子育て中に「母親がいたらな」って思うことはありましたか? 

幼い頃の息子さんと手をつなぐコウメ太夫さん(本人提供)

コウメ はじめのうちは僕もショックでしたからね。でも、今になってみればこうやって二人で暮らすのも悪くなかったなって思うんですよね。やっぱり子どもっていうのは、ご飯を食べさせて、一緒に触れあって、顔を合わせて、それで親しんできて、愛情を持っていくわけですよね。

――息子さんはコウメ太夫さんのことが大好きなんだと思います。

コウメ そうなんですかね。あんまりそういう話はしたことはないので。

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