「つい集めてしまう」「捨てられない」「自然と集まっていた」……。なぜかモノを“蒐集”してしまう人たちがいる。一体彼らはどのような思いで、特定のアイテムに夢中になっているのか。
ここでは、年齢も職業も住む場所も異なる彼らの生活に迫った『コレクターズパレード 100人の収集生活』(小鳥書房)の一部を抜粋。平成6年生まれで観光パンフレットの魅力に取りつかれ、1000冊以上を自宅に保管する津村さんの収集生活に迫る。
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観光パンフレットを熟読する
駅や観光案内所、様々な施設、町の片隅で、パンフレットやチラシが並んだラックを見かけると心が躍る。はやる気持ちを落ち着かせつつ、縦長の紙や冊子を片っぱしから手に取り、そっと鞄に入れて持ち帰る。
パンフレットは、ごくありふれた広報物だ。パラパラと適当に眺めれば、自分には不要な情報の羅列。しかしじっくり見ていくと……おや?
地図の中には、妙にヒレの長い鯉のイラスト。ヒレナガ錦鯉という種類らしい。
説明なくポンと絵を見せられるとまるでUMAのよう!といった具合に、面白い箇所が必ず見つかる。
大仰なキャッチコピーの愉快さや、未知のご当地マスコットの妙な可愛さ、矛盾する文章に感じる不条理、はたまた異様な美しさのある写真。それらを、丁寧に読み込んで見つけだす過程が楽しい。
お気に入りは、とある民家園のもの。モノクロ地図に素朴な直線ツールで描かれたアイコンが並び、トーンが貼られている。研ぎ澄まされた美しさ。眺めてはため息をつく。

