事故2分前:「ばっかやろう」

事故発生の2分前、鈴木被告のトラックの前方に、黒い乗用車Aが割り込むように進入した。その際鈴木被告は「ばっかやろう」と声を出している。

黒い車Aは黄色信号の交差点を抜けて走り去ったが、鈴木被告のトラックは赤信号で停止した。

トラックが停止中には、別の黒い車Bが交差点に進入して、車Aの後を追うように走って行った。

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事故直前:猛スピードで追跡

鈴木被告は信号が赤であるにも関わらずトラックを発進させ、28秒間で時速90キロまで加速した。

その先の交差点には、車Bが右折レーンで停車していた。

鈴木被告は時速90キロを維持したまま右にハンドルを切って右折レーンに進入。その直後に左にハンドルを切りながら車Bに向かって声を発した。鈴木被告の顔は車Bに向けられていた。

事故現場 2024年5月

その約1秒後、右側タイヤが中央分離帯に接触してトラックは制御不能となり、中央分離帯を越えた。そして、3人の命が失われた。

車内からは焼酎の空き瓶が…

鈴木被告も事故で負傷したため病院に搬送されたが、その際に3回に渡り採血された。

1回目は1デシリットルあたり102ミリグラムのエタノールが検出。2回目は96ミリグラム、3回目は27ミリグラムのエタノールが検出された。

さらに、鈴木被告のトラックの運転席後方にある寝台スペースに置かれたビニール袋には、まぐろのたたきのラベル、柏餅の空き容器とともに、アルコール度数20%、220ミリリットルの焼酎の空き容器1本と、それと同様の外観の空き容器1本が発見された。

飲酒運転と認定

鈴木容疑者は法廷で、飲酒については一貫して否定してきた。

しかし判決では、車内から発見された焼酎の空き瓶について「仕事で運転するトラックの車内に焼酎のラベルが付いたままの空き容器を持ち込む合理的な理由は考え難く、当該焼酎を飲んだ後に、その他のごみと一緒にまとめて置いておいたと考えるのが最も自然」と判断。血中アルコール濃度から「事故前に焼酎2本を飲んだと認められる」と認定した。