2025年6月、フォトエッセイ『52歳、今ようやく人生が始まるの』(KADOKAWA)を出版した姫さん。20代の頃はモデル、タレントとして活動するも、30歳を前に頭髪の半分以上が真っ白になった。

 さらに重度のパニック障害と不安障害を発症し、薬を飲みながら髪を染める日々。49歳で“実は白髪だった”ことをカミングアウトした姫さんに、白髪になるまでに何があったのか、また当時の心境を聞いた。(全3回の第1回/続きを読む)

姫さん ©細田忠/文藝春秋

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「華やかな世界に憧れがあった」20代で芸能の道へ

――20代の頃は、モデルやタレントとして活動していたそうですね。

姫さん 短大生の時に渋谷の109前でスカウトされて、芸能界入りしました。もともと服が好きで、中学生頃からファッションモデルというお仕事に興味はあったのと、当時おニャン子クラブが流行していてアイドルも好きでした。華やかな世界に憧れがあったので、その門が開かれた瞬間は、夢がひとつ叶ったような感覚がありましたね。

 ただ、当時ファッションモデルの基準はすごく厳しくて、身長が164センチ以上ないとオーディションすら受けさせてもらえない。私はギリギリ条件を満たしても、170センチ以上ある人には到底敵わず、モデルよりもタレントとしてテレビの仕事が多くなっていきました。ただヘアメイクしてもらって、きれいな衣装を着て臨むロケや収録は楽しくて、好きな空間でした。

――それでも活動を辞めてしまったのは、なぜですか。

姫さん 事務所の方針で、役者方面を勧められたんです。でも、演技が本当にダメでした。レッスンでもなかなか役に入り込めないんです。役者として才能がなさすぎる。かといって、ファッション業界にはどんどん新しい子が入ってくる。3、4年で(芸能界は)辞めてしまいました。

職場のいじめが原因で、20代にして髪が真っ白に…

――髪の毛が白くなったのは、その後ですか?

姫さん 芸能界を辞めてから、カラオケボックスでバイトを始めました。私はお酒が好きだったんですけど、10時から夕方5時まで働いたら、その後は飲みながら歌ったり、バイト仲間とも和気あいあい、毎日楽しくやっていたんですけど、3、4年経った時、新しく来た女性社員さんから目の敵にされて……。

©細田忠/文藝春秋

 その方が好きだった男の子がいたんですけど、その男の子と私が仲良かったからか、それ以来いじめが始まって、シフトを勝手に変えられたり、減らされたり。その方はバイトの女の子たちにも根回しをして、私は職場の女性全員から無視されるようになりました。

 異変に気づいた店長やバイト仲間たちは大丈夫かと心配してくれたけど、それも面白くなかったんじゃないかな。そんな生活が1年ぐらい続くなか、髪が急激に白くなっていったんです。