――疑心暗鬼に。
姫さん 基本的に、すべてが「不安」から入るんですよね。出かけることになったら、外出先で具合が悪くなったらどうしようとか。しかもその「不安」はいつ、どこから襲ってくるのかわからない。パニックになったら、発作を起こすかもしれない。自分にもわからない、見えない恐怖が常にあって、生きるのがつらかったですね。
頑張って生きてきたのに髪の毛は白くなるし、呼吸もまともにできないし、なんで私がこんなことにって理不尽な思いでした。生きるのを諦めようと考えたことも何度もありました。
週1日でも、働くのを辞めなかった理由
――それでも、カラオケ店でのアルバイトは続けて?
姫さん 週に1日になっても、なんとか続けていました。自分でも不思議なんですけど、どんな精神状態でも、働かなくなって社会とのつながりを絶ったらそれこそ終わるという本能的な危機感があって、何らかの形で働くことは自分に課していました。
外に出るのが厳しい時は家に引きこもって、布団の中でじっとしている日々。すこし起き上がれる時は、感情を吐き出すかのように詞を書いていました。それが曲になったらいいな、と『じゃマール』という雑誌のバンドメンバー募集のつながりで出会ったのが夫です。でもその頃からどんどん調子が悪くなって、迎えに来てもらうことも多くなって。
――もがいていた様子が、伝わります。
姫さん 27歳の時、呼吸に異常があるからと、心臓をはじめいろいろ検査をしたんですけど、体自体にはどこにも異常がなくて。25年前はまだまだメンタル由来の症状や病気に理解がない頃でした。何が原因なのかと右往左往する間にも、朝方過呼吸を引き起こし、救急車で運ばれたこともありました。
その時に初めて精神的なものが原因なのではないかと言われまして、パニック障害と不安障害と診断されました。病名がつくのは複雑な気持ちでしたが、どこか安心した部分もあったように思います。精神安定剤や睡眠薬など、いくつかの薬を処方してもらいました。髪は後ろが自力で染められなくなるほど真っ白になっていて、カラオケ店は結局30歳手前で辞めました。
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