世界で最も多くの患者を有する肺がん。「タバコを吸う男性が罹るものでしょう?」そんな常識も今は昔。肺がんは、非喫煙者の女性たちの間で増加中なのだ。女性の肺がんの知られざる原因とその対策を徹底解説する!(初出:「週刊文春 電子版」2025年12月11日号配信)

禁煙が普及しても肺がんによる死者は減っていない

日本人のがん死亡数のトップは肺がんです。主な原因は喫煙ですが、世界的に禁煙が推奨される中でも、肺がんによる死者は一向に減っていません。非喫煙者や女性に肺がん罹患者が増えているからです。今回は、女性の肺がんの原因と対策を解説したいと思います」

がん死亡数第1位の肺がん

 そう警鐘を鳴らすのは、老年科専門医で、名古屋学芸大学大学院栄養科学研究科の下方浩史教授である。

 これまで、40年以上に渡って老年病(高血圧症や糖尿病、動脈硬化などを指す)の研究を続けてきた。

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下方教授

 肺がんとは、肺の気管支や肺胞が何らかの原因でがん化する病気を指す。

「国立がん研究センターの統計(2021年)では、肺がんの罹患者数は大腸がんに次ぐ第2位(12万4531人)。死亡者数は、全てのがんの中で最も多く、第1位となっている」

 男女ともに国民病といえる肺がん。ただし、男性の罹患者数は禁煙の普及により今後の減少が期待されるという。一方、特筆すべきは、女性患者の増加である。

 前出の国立がん研究センターの統計では、21年の女性罹患者は4万1782人。1981年は7545人だったため、女性の罹患者は40年で5.5倍も増加している。また、肺がんによる女性の死者数は40年で3.7倍も増えている。死者数の年齢構成をみると、約7割が後期高齢者以降の世代だ。

この続きでは、●7割は非喫煙者に多い肺腺がん ●1日3食調理で発症リスク3倍のナゼ? ●冬の暖房石油・ガスストーブが高リスクなどのトピックを取り上げている。記事の全文は「週刊文春 電子版」で読むことができる。また、本連載をまとめた書籍『90歳まで健康長寿』も好評発売中》

次の記事に続く じつは肺がん女性患者の約7割を占める…肺腺がんのリスク「初期症状が出にくい」「女性やタバコを吸わない人に多い」老年病専門医が徹底解説