コメディは難しい、でも人を笑わせるのはとても価値がある
――ハ・ジョンウさんは、俳優としては連続殺人犯を演じた『チェイサー』や、ミステリアスな『お嬢さん』、社会派の『1987、ある闘いの真実』、さらにエンタメ色の強い作品など非常に幅広い作品選びをされていますが、映画監督としての作品は1作目の『ローラーコースター!』から、先日釜山映画祭で上映された4作目の『上の階の人たち』(原題)まで、多くがコメディです。私もコメディが何より好きなので、ハ・ジョンウさんが監督としてなぜコメディにこだわるのかとても興味があります。
ハ・ジョンウ まず、コメディというのは最も難しいジャンルだと思っています。
そして人々に笑いを届ける、人を笑わせるというのはとても価値のあることだと考えています。ですので、私も自分が作った作品を通じて、皆さんに笑ってほしい。映画を観ながらゲラゲラ笑ったり、または後で思い出し笑いをしたり、そんなふうになったらいいなというのが私の願いであり、観客を愛する気持ちです。実際に自分が映画を観るときもコメディがとても好きです。コメディを観ると気分が良くなりますから。何か深い理由があるというより、自分が好きなものを作って、観客の人たちにも楽しんでほしい。そういうシンプルな気持ちでコメディ映画を撮っているんです。
――今、韓国では映画館も非常に減っていて、映画の興行も厳しくなっていますよね。映画人としてはそれについてどのように思い、どのようにしたいと思っていますか?
ハ・ジョンウ 映画人として出来ることは、やはり映画を作り続けることだと思います。厳しい状況に置かれて、予算があまり取れなくなってしまったら、低予算で撮ったり、どんな状況であっても、とにかく作り続けるしかないんじゃないかと。世界が、世の中が今、色々と変わってきている。映画を鑑賞する文化も変わってきているというタイミングです。その変化の中にいるわけですが、監督も俳優も制作者も状況にあわせて出来ることをするしかない、つまり映画を作り続けていくということに尽きると思います。


