ヘブン(トミー・バストウ)が汽船に乗って松江に初めてやって来た時のこと。港で市民が出迎える中、
「でたらめ書かんでごせよ。意外と影響力があるけんのう」
島根県知事(佐野史郎)からそうクギを刺されたのは松江新報の記者。怪演する岩崎う大(47)に撮影の裏側を聞いた。
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マネージャーが何食わぬ顔で「朝ドラ決まりました」
お笑いコンビ・かもめんたるのメンバーでネタ作りを担当し、2013年のキングオブコントで優勝。15年に「劇団かもめんたる」を立ち上げ、脚本と演出も担当する。朝ドラ初出演が決まった時の心境を、岩崎が述懐する。
「マネージャーはサプライズのつもりだったんでしょうね。何食わぬ顔で『ドラマの出演が決まりました』と言って、さらっと台本を渡してきたんです。表紙には『連続テレビ小説』と書かれてある。家族と朝からドラマをみる習慣がなかったもので、そのワードにピンと来なかった」
だが帰宅して……、
「ふと『朝ドラじゃん!』と我に返りました(笑)。そこでやっと嬉しさがこみ上げてきましたね」
最初こそ「大丈夫?」と気を遣われたが…
『ばけばけ』で演じる梶谷吾郎は、自称・敏腕記者。来日したヘブンに密着し、ちょっぴりデリカシーのない取材やセンセーショナルな記事でトキ(髙石あかり)ら松野家に波風を立てる。
第18週(2月2日〜6日)では松野家“炎上”を引き起こした。梶谷が書いた記事が発端で松江市民はトキを、家族の借金のカタにヘブンに売られた「ラシャメン」(洋妾)と誹謗中傷し、石まで投げつける事態に。トキの父(岡部たかし)は詫びに来た梶谷につかみかかる。
「怒られて成敗されるわけですから撮影前から相当憂鬱でした(苦笑)。いろんな角度から何度も撮影するのですが、岡部さんは最初こそ『大丈夫?』と気を遣ってくれたものの、途中から役に入り込まれて……。
元を辿れば、あのオヤジのせいで松野家は借金を抱えたのに、全責任を梶谷に乗せるかのごとく、胸倉を強く掴んで揺さぶられた。僕の胸に岡部さんの拳が当たって痛かったです」



