ソウタくんに対する行為がイジメと認定された後に、三者面談が開かれた。この日にAの母親が「この間は、ごめんね」とソウタくんに声をかけたが、その直後からAによるイジメは強まり、日常的に「邪魔」「どけ」、「あっち行け」などの暴言を毎日あびせられるようになった。実はこの時点では、ソウタくんや母親はまだ状況を深刻には捉えていなかったという。
「ソウタのクラスは荒れていて、他にソウタ以上にきついイジメを受けている生徒もいたんです。友達もいて孤立していたわけでもなく、暴言だけの時点ではそこまで悩んではいなかったようです」(母親)
「彼はカースト上位で力があり、恐怖がずっとありました」
しかし状況は徐々に悪化していった。Aによる日常的な暴言は、ソウタくんの教室での居場所を奪っていった。
「Aと顔を合わせるたびに、『邪魔だ』、『どけ』という言葉を毎日執拗に言われ続けました。僕が何かしたり、他の生徒の輪に入ろうとするだけで言われるんです。例えば男子グループが集まって何かを見ている時に、僕が後ろから覗こうとするとAが割り込んできて『お前は邪魔だ、俺がここで見るからどけ』と排除するようなことが日常茶飯事でした」(ソウタくん)
Aはクラスの“スクールカースト”において上位にいる生徒だった。
「話が上手で周囲に人が集まるタイプだったので、Aが僕を「邪魔だ」と言うと、周囲も僕を仲間外れにするような空気になっていきました。彼の使う言葉はひどく、心に深く突き刺さりましたが、彼はカースト上位で力があり、反論してもさらにひどい嫌がらせをされるのではという恐怖がずっとありました。それで言い返すことができず、ただ黙って耐えるしかありませんでした」(同)
