「目に見える暴力だけがいじめじゃないんです。毎日浴びせられる言葉の暴力、無視、そして信頼していた学校による裏切り……それらが重なって、学校という閉鎖空間の中で息子の心はボロボロに壊されてしまいました」(ソウタくんの母親)

 滋賀県の名門私立・立命館守山中学校に通っていたソウタくん(仮名)は、入学直後の2022年6月からイジメを受けるようになった。ズボンを膝まで下げられる、ズボンの上から陰部を触られる、校内で足をつかまれて8メートル引きずられるなどのイジメを継続的に受け、学校の対応も十分ではなかった。

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同級生からのイジメに苦しんだソウタくん

 2年生の4月にズボン下ろし行為は収まったものの、同じ生徒Cによる「精神的嫌がらせ」が始まった。

「僕が嫌がる顔をするのを『面白い』と感じていたんだと思います」

 中学2年になると、同じクラスの生徒Cがソウタくんに対して「うざ絡み」をするようになった。ソウタくんはそれを“確実に悪意を持った嫌がらせだった”と語る。  

「僕が嫌がったり困ったりする反応を見て楽しんでるんです。たとえば授業で使うiPadを無理やり取り上げて中身を覗いてきたり、パスワードを盗み見ようとしたり、返してほしいと言っても返してくれないことが毎日のように続きました。しかも周囲の生徒たちも同調して集団でからかったり、反応を窺ったりするような空気がありました」(ソウタくん)

いじめの内容や学校とのやりとりを記録した母親のノートは膨大な数に

 そのほかにも、休み時間に1人で静かに過ごしていたり、他の友人と話している時に、別のクラスからやってきて、割り込んできて不快な言動を浴びせるなど、常に絡まれ続けたという。

「最初のうちは『やめてくれ』と抵抗したりしていたんですけど、そうすると相手がますます喜んでエスカレートするので次第にどう反応していいか分からなくなりました。Cは、僕が嫌がる顔をするのを『面白い』と感じていたんだと思います。毎日、ビクビクしていました」(同)