接待で重要なのが「店選び」とともに食事中の「会話」だ。古くから、政治と宗教、プロ野球は話題におけるタブーとされてきたが、ビジネスと食の現場に詳しいノンフィクション作家の野地秩嘉氏はそれ以外に「本当に避けるべき話題」があるという。同氏が接待のプロたちを取材した『一流の接待』(小学館)から一部抜粋してお届けする。(全4回の3回目/続きを読む)
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テリー伊藤が「接待上手」と称した超有名芸能人とは?
ここで、接待における会話で注意すべきことについて記しておく。
(1)自分の話は3割にとどめる
接待の会話で気をつけることはなんといっても話しすぎないことだ。接待の席は演説やレクチャーの場ではない。会社や自分の宣伝の場でもない。相手を知り、自分という人間を見てもらうためのショールームだ。自分が話すのは3割、7割は相手の話を聞く。もっと言えば聞き上手になること。
かつて、タレントのテリー伊藤さんと会った時、彼はこんなことを言っていた。
「接待では聞き上手になること。野球で言えば名キャッチャーになること。パーンといい音をさせてボールを捕球すればピッチャーは自信がつきます。取引先の人の話を聞いて、『素晴らしいです、部長』と大げさに反応することですよ。芸能界で言えば明石家さんまさんのような人が接待上手です。しゃべるのもうまいけれど、聞くのが上手です」
さすがテリー伊藤さんだなと思った。今、芸能界で売れているタレントはネタが面白いだけでなく、リアクションがすごく面白い。接待上手になるにはお笑いタレントのリアクション芸を見ることだ。明石家さんまさんの相槌の打ち方、ユーモアを参考にすればいい。
一方で、ブラックユーモアや毒舌芸人とされている人のリアクションは参考にしてはいけない。ゲストは怒って帰ってしまう。

