衆院選で316議席を獲得して、高市早苗政権は絶対安定多数を確保した。戦後史上最大の勢力を誇る“巨艦政権”だが、人付き合いが得意ではない首相の性格もあり、相棒や盟友は不在。極めて限られた「参謀」によって支えられているのが実態だ。
その危うい内実が、「高市政権 お友達ゼロの参謀名鑑」(「文藝春秋」4月号)で明らかにされている。
信頼を置く条件は「安倍政権リバイバル」
首相が参謀たちに信頼を置く「条件」は何なのか?
一つは巷間言われている通り、「安倍政権リバイバル」である。かつて安倍晋三元首相を側近として支えた秘書官らが立場を変えて返り咲いている。
中でも、筆頭秘書官として安倍氏を支えた「ミスター官邸官僚」今井尚哉氏は、高市政権で内閣官房参与の職に就いた。
〈首相は秘書官就任を打診したが固辞し、内閣官房参与に就いた。
「現政権では、聞かれたことに対し、様々な選択肢を提示するアドバイザーとしての側面が強い。衆院解散の‟黒幕説”が出ると、慌てて火消しに回っていた」(官邸筋)〉
さらに、「安倍政権リバイバル」のカラーを決定づけたのが、安倍政権で史上最年少の42歳で首相秘書官に就任した佐伯耕三氏が、今井氏の推薦により内閣広報官としてカムバックしたことだ。
〈若くして安倍氏のスピーチライターとして名を馳せ、秘書官に上り詰めた。(中略)「メディアをうまく制御する役目を担っている。久しぶりに攻めの動きができる広報官だ」(旧安倍派ベテラン)と期待は大きい。
「えーっと」「なんやったかな」と日本語でのつぶやきを交えながら繰り出される英語は、なぜか見事に外国要人の心を摑む〉。
佐伯氏は灘高の出身の関西人。実は奈良県出身の首相にとって、ここが重要なポイントのようだ。
〈「関西弁で会話できる相手」は首相に好まれやすい。「関西弁だと肩の力を抜いてリラックスできるらしい」(高市グループ議員)という〉
首相の“心の垣根”を取り払う関西弁による親しさ
たとえば首相の覚えがめでたい佐藤啓内閣官房副長官も同郷であり、自維連立政権成立の立役者となった日本維新の会の遠藤敬国対委員長も大阪生まれでゴリゴリの関西人だ。
さらに、財務省嫌いで知られる首相と正面からまともにコミュニケーションを取れる大物財務官僚、財界に知己の少ない首相と10年ほど付き合いのあるビッグテック社長も関西人だ。やはり関西弁による親しさが、首相の“心の垣根”を取り払ったのだろう。
その大物財務官僚やビッグテック社長はもちろん、参謀たち26人の詳細プロフィールがイラスト入りで紹介されている「高市政権 お友達ゼロの参謀名鑑」は、3月10日発売の「文藝春秋」4月号、および「文藝春秋」のウェブメディア「文藝春秋PLUS」(3月9日先行配信)に掲載されている。




