『不夜脳 脳がほしがる本当の休息』(東島威史 著)

 体も脳も若々しく健康に保ちたい。そのためには、毎日良質な睡眠をたっぷりとってしっかり休まなければ――。きっと誰もが抱くこのような考えを本書は覆す。たしかに体を休めるには睡眠が必要だが脳は別、脳は睡眠よりも刺激を与えられることで休息・回復し、さらにその刺激が脳の老化を防ぐのだ、と。

「仕事や家事、育児、介護などに追われて毎日寝不足、あるいは眠ろうとしてもうまく眠れないという声は多い。そんな方たちに、『脳の回復には睡眠より刺激』という意外性が響いた。また、たとえ長く眠れなくても脳のためにやれることは他にもあるという励ましにもなったのではないでしょうか。発刊後3カ月を待たずに10万部を達成しました」(担当編集者の橋口英恵さん)

 著者はパーキンソン病やてんかんに対する脳手術を数多く執刀する現役の脳神経外科医、かつ脳機能の研究者でもある。

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「脳は年齢と共に老いず、歳をとっても鍛えられるなど、本書には著者の臨床と研究から導き出された興味深い脳の特性が多く述べられています。ですが本書はそれだけで終わらせず、どんな刺激を与えれば脳は鍛えられ、癒せるのかを示す実用書にしたかった。そこで著者には、読者が実践できる具体的な方法をたくさん盛り込んでほしいとリクエストしました」(橋口さん)

 脳を鍛える方法の一つとして紹介されているのが《有酸素運動やリズミカルな全身運動》。これにより、神経細胞の成長のほか、記憶力や学習能力の維持に欠かせない「BDNF(脳由来神経栄養因子)」というたんぱく質の分泌が促進されるのだそうだ。他にも読書や外国語習得、スマホゲーム、麻雀などがその有効性を示すエビデンスと共に並ぶ。

 目を引くタイトルも本書の特徴のひとつだ。

「強いタイトルを作れるかどうかで本が持つ力は大きく変わってきます。著者との打ち合わせを何度も重ねるなかで、本書を一言でイメージできる言葉を探っていきました。5、6回目の打ち合わせで、『24時間活動する脳についての本なので〈コンビニ脳〉と言えませんか?』と著者に投げかけたところ、『うーん、というよりは不夜城ならぬ〈不夜脳〉かもしれない』と返ってきた。その瞬間、この本はいける! と確信しました(笑)」(橋口さん)

2025年9月発売。初版8000部。現在9刷12万5000部(電子含む)

不夜脳 脳がほしがる本当の休息

東島 威史

サンマーク出版

2025年9月24日 発売