台湾プロ野球になくてはならない存在
現在の台湾プロ野球におけるチアガール人気は、台湾独自の文化とも深く関わっているようだ。
台湾取材の経験が長いジャーナリストの野嶋剛さんは、台湾のチア文化について「韓国プロ野球のチア文化を参考にしたのでは」としつつ、「台湾らしさがすごく出ている」と指摘する。
台湾では地方のお祭りや葬儀でトラックの荷台に乗った女性がポールダンスを披露する、といった伝統的な賑やかしの習慣があり、チアガールもこうした「お祭りを盛り上げるショー」の延長線上と見ることができるという。
台湾プロ野球は、1990年代後半以降、野球賭博や八百長問題などで長期的に人気が低迷していたが、球団改革や選手の育成、2024年に優勝を果たした「プレミア12」を含めた国際大会での活躍などで観客数が徐々に回復。特にプレミア12初優勝の影響はかなり大きく、2025年シーズンは史上初めて、1試合あたり平均観客動員数が1万人を上回った。
関係者からは「ため息」も……
こうした野球人気の追い風を受けて、球団の財政状況も改善し、チアガールを雇用・演出する余裕が生まれている。
直近では、2023年に台湾初のドーム球場となる台北ドームが完成し、売店(スタジアムグルメ)などの質も向上。チアを含めた「野球観戦体験」全体のクオリティーが上がっているという。
野嶋さんは、こうしたインフラの整備とチアガールの人気を受け、日本からの「野球観戦ツアー」が新たな観光コンテンツになるポテンシャルにも言及する。
一方で、台湾プロ野球関係者からは、こんな本音も聞かれるのだとか。
「野球そのものよりもチアガールが注目を集める状況は勘弁してほしい」
彼女たちの存在は、選手にとっても、良い意味でのプレッシャーになっているのかもしれない。
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