男子の性被害が、特に明るみに出づらいワケ
――つなっぐの調査では「被害児童の性別は女子128名、男子7名、不明4名で、女子が圧倒的に多い」といった結果が示されています。背景には、男女のシチュエーションの違いなどあるのでしょうか?
飛田 調査にあるように、日本では男子の性被害を全く捕捉できていません。男子は、思春期に性被害に遭っても、それを周囲に開示することがほぼないからです。「男子が性被害に遭うことなんてない」、「男子が性被害に遭うのは弱いことだ」といった社会的な偏見もあり、公にしづらいのだと考えます。
例えば、つなっぐのシンポジウムに参加された元ジャニーズの男性は「保護者に被害を打ち明けていたのは自分だけで、他の被害者は誰も打ち明けていなかった」と話してくれました。海外では「男子の性被害者は自死率が高い」とも言われており、フォローが重要なのですが、日本ではそうした事実も全く知られていません。
――男子が受ける性被害の特徴は、ありますか?
飛田 出会い頭の犯行ではなく、あらかじめ信頼関係を築いてから犯行に及ぶ「グルーミング」の手口が多い傾向があります。『性被害のせいで、息子が不登校になりました』内でも描かれているように、加害者が子どもと仲良くなった後、保護者に言いづらい秘密を共有するなどは常套手段です。「エッチな本を見せてあげる」「一緒にアイドルを見に行こう」などと言って、子どもの心理を巧みに操ります。
子どもが金銭を受け取っていたり、口止めされていたりすることも多々あります。すると、保護者が「何かおかしい」と気付いた時には既に「ブロック」といって、子どもが本音を開示できない障壁ができてしまうんです。
――非常に悪質な手口ですね。女子の場合はいかがですか?
