「『エプスタイン事件』のような性被害は、国内でも至るところで起こっているんです」――虐待や性暴力の被害を受けた子どもの心身の回復を目的とするNPO法人「子ども支援センターつなっぐ」の代表理事であり、弁護士の飛田桂氏は、こう語る。

 2025年12月に取材協力した電子コミック『性被害のせいで、息子が不登校になりました』(著者:あらいぴろよ、監修:斉藤章佳、KADOKAWA刊)も刊行された飛田氏に、オンラインゲームやSNSを悪用した性犯罪者たちのおぞましい手口や、被害を受けた子どもたちが見せることのある“性化行動”と呼ばれる兆候などについて聞いた。(全3回の2回目/続きを読む

性被害の多くは明るみに出ない一方、おぞましい手口が横行している ©takasu/イメージマート

日本でも起きている「エプスタイン事件」のような手口

――昨今はオンラインゲームを経由した子どもの性被害が増えているそうですが、加害者からしてもSNSやチャットなら、不審に思われず話しかけやすいですよね。

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飛田桂弁護士(以下、飛田) 特に標的になりやすいのは、SNSなどに「死にたい」と書き込みをするような子です。自己肯定感が低く、周囲にサポートしてくれる大人がいないと想定されるためです。加害者は知り合いのフリをするなど身分を隠して近づき、相手の気持ちに寄り添いながら距離を縮めていきます。

 国内でよく聞くのは、男女がセットになって犯行に及ぶ事案です。最初は男女グループで一緒にオンラインゲームをして、そのうち「オフ会しない?」などと誘い出します。「女性もいるから大丈夫だろう」と案内された場所に付いていったら、実は女性も加害者側の一員で被害に遭ってしまう。その様子を撮影されてしまい、誰にも言えなくなる。

 昨今、海外を中心に問題となっている「エプスタイン事件」のような性被害は、国内でも至るところで起こっているんです。

――子どもからすると「まさか」の出来事ですよね。他にも、典型的なパターンはありますか?

飛田 典型的なパターンがある一方で、「あらゆるやり方が通用する」のもSNSやオンラインゲームの傾向なんです。身分を偽る場合や、やさしいフリをして近づく人もいれば、最初から高圧的な人もいる。

 チャットなどの閉鎖的な環境で大人と子どものやり取りが始まった場合、加害者が人知れず紛れ込んでも子どもが防御する術はありません。だからこそ、教師でさえ基本的に子どもとのSNSのやり取りは禁止されているんです。