3月6日、WBC連覇に向けて好発進を見せた侍ジャパン。対戦相手の台湾代表は、2024年の野球国際大会「プレミア12」の決勝で日本代表を破って優勝した“因縁の相手”だった。プレミア12での優勝は台湾に大きな感動と自信を与え、今回のWBCに当たっては多くのファンが押し寄せた。

 彼・彼女らはどんなことを考えて、今回のWBCに臨み、そして試合結果をどう受け止めているのか。

 日本統治時代に生まれ「日本の新聞を小学時代から読んでいた」という林良清さんと、台湾代表の全試合でチケットを確保しているといい、大敗した試合後には球場外で「翔平が好き でも今日は敵!!」とボードを掲げていた女性・林欣儀さんに話を聞いた。

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97歳で来日、孫娘の林子均と日台戦を観戦した林良清さん(林子均さん提供)

97歳の台湾男性が恐れていた選手は、やっぱり……

 97歳でWBCに合わせて来日、孫娘に連れられて観戦した林良清さんは、台湾が今回のWBCに熱狂する大きなきっかけとなった2024年の国際大会「プレミア12」についてこう振り返る。

「プレミア12で台湾が優勝した? いや、あのときに戦ったのは本物の日本のチームじゃなかったでしょう。大谷翔平さんも出ていなかったですし」

 台湾では侍ジャパンの初戦に先発した山本由伸を「大魔王」と呼んで試合前から恐れていたが、やはり大谷翔平の名も轟いてるようだ。その大谷が選出された今回の侍ジャパンについて、林さんはこうも語っていた。

「日本は強いですよ、特に大谷さん。今日は大負けしなけりゃいいんじゃないですかね。初戦のオーストラリア戦の結果は、もうがっかりでしたから……」

「大谷翔平はずっと応援しています、でも……」

 試合後、なぜか侍ジャパンのユニフォームを着て「翔平が好き でも今日は敵!!」とボードを掲げていた林欣儀さんの周りには、写真を一緒に撮る人や取材する人だかりができていた。

台湾から来日、台湾代表のチケットは全部ゲットして毎試合観戦しているという林さん

 台湾代表の全試合でチケットを持っているという林さんは「今日はレフト側の内野席で観戦しました」と話す。もちろん応援時に着用していたのは、台湾代表の応援グッズだ。試合後に侍ジャパンのユニフォームを着ていたのは、球場外で記念撮影するために着替えたからだという。

「敵」とまで語る大谷翔平については、こう話してくれた。

「大谷翔平はずっと応援しています。私にとって、野球の面白さを教えてくれる大きな存在。でも今日だけは、台湾を応援させてほしくて……。だからこのボードを昨日、日本に来てから作ったんです」

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