「美智子上皇后は天才女優」――。

 そんな刺激的な言葉で語られることもある、平成の皇室の“光”。一方で、その輝きの裏には必ず「影」が存在したとも指摘されている。

 明仁上皇夫妻、徳仁天皇一家、そして雅子皇后。皇室の人気や評価はなぜ、家族同士の比較によって大きく揺れ動いてきたのか?

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 ジャーナリスト・大木賢一氏の著書『「平成の天皇家」と「令和の天皇家」 二つの家族はなぜ衝突したのか』(講談社)より、皇室に繰り返される“光と影”の構図を読み解く。(全2回の2回目/最初から読む

美智子さま ©時事通信社

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光と影の繰り返し

 平成が終わって令和になると、明仁上皇夫妻に対する批判的言説も登場するようになった。かく言う私が2019(令和元)年11月、講談社のウェブサイト「現代ビジネス」に「皇室記者が現場で感じた、新天皇夫妻と上皇夫妻の『大きな違い』」と題する記事を書いた。

 その内容は、本書で冒頭から展開してきたような明仁上皇夫妻への批判的考察とほぼ同様である。ここで私は両家の比較を行ったものの、明仁上皇夫妻を「下げる」ことによって、徳仁天皇夫妻を「上げ」ようとする意図はまるでなかった。