NetflixがWBCを独占配信中だ。「せっかく加入したのだから、WBC以外も見ておこう」。そんな人にオススメしたいネトフリドラマ5選を、年間130本以上のドラマを観る、ドラマウォッチャーの明日菜子さんに紹介してもらった。
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野球の祭典・WBC。日本ではその全試合が、Netflixで独占配信されている。かつてはテレビの象徴的なコンテンツだった野球中継が、いまやネット配信になるのだから、時代の変化を感じずにはいられない。
ここ数年で、配信サービスならびに配信ドラマの存在感は一気に強まった。劇中のセリフ「もうええでしょう」が2024年の流行語大賞トップテンを受賞した『地面師たち』をはじめ、Netflix作品の盛り上がりは、一介のドラマウォッチャーとしても特に無視できない。近年は俳優自らがプロデュースに名乗りを上げる作品も多く、賀来賢人主演『忍びの家 House of Ninjas』、佐藤健主演『グラスハート』、岡田准一主演『イクサガミ』が、話題を席巻した。今回は、Netflix独占配信ドラマの中からおすすめ作5本を紹介する。
(1)『阿修羅のごとく』(2025年)
夫に先立たれた長女・綱子(宮沢りえ)、専業主婦の次女・巻子(尾野真千子)、図書館で働く男っ気のない三女・滝子(蒼井優)、無名のボクサーを支える四女・咲子(広瀬すず)を中心に繰り広げられるホームドラマ。ある日、年老いた父に愛人がいることが発覚するのだが、実は四姉妹にも家族には打ち明けられないそれぞれの秘密があった。
不朽の名作を、是枝裕和がリメイク
向田邦子の不朽の名作を、是枝裕和がリメイク。大竹しのぶ・黒木瞳・深津絵里・深田恭子が四姉妹を演じた映画版(監督:森田芳光/2003年)と比べると、画面はより艶やかでフォトジェニックな印象だ。昭和という時代がまた一つ遠のいたせいか、当時のごく普通の営みが、いまの私たちには手を伸ばしても届かないほどの豊かさを帯びて映し出される。
「男らしさ/女らしさ」という時代特有の価値観もあえて削がれてはいないが、男たちに振り回されながらも地に足をつけて生きる女たちのしたたかさが、どこかエンパワーメントのように感じられるのが、令和的かもしれない。
間違いなく、現時点におけるNetflix作品の到達点の一つだろう。どのキャストも最優秀主演賞級だが、宮沢りえ・尾野真千子・蒼井優に肩を並べた広瀬すずは、若手俳優の中でトップクラスの存在だと確信した。Netflix制作の是枝作品ならば、森七菜と出口夏希のW主演作『舞妓さんちのまかないさん』(2022年)もあわせてオススメしたい。


