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(3)『匿名の恋人たち』(2025年)
フランスとベルギーの合作によるロマンティック・コメディ映画をベースに、『君の膵臓をたべたい』の月川翔が監督を務めた。キャストには、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合)を終えたばかりの小栗旬と、『春のワルツ』『トンイ』などで知られる韓国の国民的俳優ハン・ヒョジュが名を連ねる。Netflixならではの、超豪華日韓タッグが実現した一作だ。
舞台は人気のチョコレートショップ。新代表の壮亮(小栗)は極度の潔癖症で他人に触れられず、ショコラティエのハナ(ハン)は視線恐怖症のため、匿名でチョコレートを納品している。第一印象は最悪の二人だが、不思議なことに壮亮はハナにだけ触れることができ、ハナもまた壮亮の顔だけはまっすぐ見ることができる。やがて二人は、互いにとって唯一の理解者になっていく。
一途に片思いする小栗旬の姿が新鮮
本作を一言で表すなら、“令和のトレンディドラマ”だろう。気持ちのいい王道展開は、テレビドラマ全盛期の懐かしさを感じさせる一方で、メインとなる大人たち4人がそれぞれ生きづらさを抱えている点が現代的である(中村はアルコール依存気味、赤西は不眠症という設定)。
『リッチマン、プアウーマン』(フジテレビ系、2012年)など、憧れの存在を多く演じてきた小栗が、40代に突入した今、一途に片思いする姿がとにかく新鮮だ。ハンが演じるキュートなヒロインにも心を掴まれる。

