松嶋菜々子が主演を務めた1月期ドラマ『おコメの女-国税局資料調査課・雑国室-』(テレビ朝日系)は、惜しまれながら3月5日に最終回を迎えた。

 ここで特筆すべきは、米倉涼子主演の『ドクターX~外科医・大門未知子』、天海祐希主演の『緊急取調室』、沢口靖子主演の『科捜研の女』など、テレビ朝日で長年放送されてきた女性主人公のシリーズ超大作が2024年から今年にかけて次々と完結していること。そのため、本作がテレビ朝日の新たな看板作品として今後はシリーズ化や映画化されていくのではないかという声もある。

『おコメの女』公式Instagramより

「テレビ朝日らしい」新たな女性主人公の誕生

 たぐいまれな情報収集能力と調査スキルで職員1人につき年数億円もの隠し所得を見つけるというエリート集団、東京国税局・資料調査課(通称:コメ)。その中に新設された架空の部署「複雑国税事案処理室」(通称:ザッコク)が、この物語の舞台である。

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 松嶋演じるザッコクの創設者・米田正子と、彼女のもとに集った調査官たちが、高齢者から資金を騙し取る年金アドバイザー、美容整形クリニックと共謀して荒稼ぎするカリスマ教祖、自らの知識を悪用して多くの政治家たちの裏金作りを担っている税理士といった悪徳脱税者を成敗していく本作。一話完結型の勧善懲悪ドラマであり、単純明快なストーリー展開と痛快さが魅力だ。

 一見するとお堅いテーマだが、個性豊かな登場人物たちの軽快なかけ合いでしっかりと“抜け”を作っており、観る人を選ばない。あまり馴染みのない専門職のお仕事事情をリアルに描きながら、ポップなエンターテインメントに仕上げてきたテレビ朝日らしい作品と言えるだろう。

『おコメの女』公式Instagramより

 松嶋のほか、佐野勇斗、長濱ねる、高橋克実、大地真央といった幅広い層に刺さる豪華俳優陣をメインキャストに据えていることからも、少なからず局が力を入れている作品であることは間違いない。